「建築家」は何をする人でしょうか。
卑俗な言い様が許されるならば、何をしてメシを食っているのかということです。
一般的には建物の設計(デザイン)をする人というイメージが強いようで、TVドラマや映画に登場する建築家は、芸術家的キャラクターとして描かれることも少なくありません。
たしかに建築家は建物の設計をメシのタネにしてはいます。が、実は、設計は建築家の職能の中のほんの一部にすぎないのです。
建築家と呼ばれる人々は、たいてい「一級建築士」の国家資格を持っています。
一級建築士は、建物の設計と監理(設計図や建築関連法令に適合した施工がなされているかチェックすること)ができると法令によって定められています。
では、一級建築士=建築家なのでしょうか。
答えは、NOです。
●
現役で活躍する一級建築士は、全国で約20万人いるといわれています。
しかし、この中にはゼネコン・工務店などの施工業者やハウスメーカーに雇われている建築士もいれば、一部の大工さんまでも含まれています。
このようなサラリーマン建築士ではなく、独立自営の立場で建築の設計・監理を専業としている一級建築士は、せいぜい3〜5万人程度です。
さらに、個々の建物を設計・監理するだけでなく、建築主・依頼者の希望や利益を守りながら街並み景観などの住環境全体を考えることのできる建築家はさらに少ないでしょう。
建築家の仕事の前提には、人間生活を物心両面から向上させるという大目標があるのです。
私たちはそういうことのできる建築士だけが「建築家」と呼ばれるにふさわしいと考えています。
●
「建築家協同」は、そんな「建築家」たちが集まり、1975年に東京都の認可を受けて結成され、その後建設省(現国土交通省)の認可を受けた事業協同組合です。
複数の建築家の個性が組み合わさることによってより優れた成果を上げることのできるコーポラテイブ・ハウスや地域再開発などの大規模事業を受注する目的で結成され、新旧のメンバー交代を経つつ、個性豊かな建築家が集っています。
日本における大規模なコーポラテイブ住宅の先駆けとなった神奈川県川崎市の『コーポラティブハウス柿生』のコーディネートと設計・監理(完成後の維持管理のコンサルトも含めて)をはじめとして、建築家協同としてまとめた仕事は、他のコーポテイブ・ハウス、既存建物の診断・リフォームの他、教育機関・美術館・レストランなどの設計・監理、戸建住宅からオフィスビルまでさまざまな建物の調査・鑑定など多岐にわたっています。
建築家協同のメンバーは、それぞれが一国一城の主でありながら建築家として培ったノウハウを活かして協調しています。
いろいろなアイデア設計で建築主に喜ばれている建築家もいれば、大勢のコーポラティブ・ハウス参加者をまとめあげるのが得意な建築家や欠陥住宅鑑定では顔の知られた建築家もいます。それぞれの個性と得意技を生かしながら建築に関するあらゆる問題に取り組んでいます。 |
|